6/28 brahman slow dance tour @zepp haneda 観戦記

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ライブ前、ライブ序盤

brahman が大好きで、行けるライブは欠かさず行っていたのですが、結局2018年のAIR JAM以来となってしまいました。今回のライブはツイッターなどで以前のようなモッシュとダイブの嵐ではなく、静かなライブである事は知っていました。ただ、brahman の静かなライブというのが想像出来なくて、いつもと同じ格好、Tシャツと短パン、バンズのハイカットスニカーに首にはタオルを巻いて出かけて行きました。

物販の列に並んでいる時に今回のライブは年齢層高めだなと感じました。また普通のスカートをはいた女性がいつもより多いと思いました。席に着いた後、周りを見回すと月曜日という事もあり、仕事帰りのYシャツスラックスにビジネスカバンを持ったサラリーマン然とした方多くいました。僕の席は2階のF列でしたのでどちらにしても落ち着いて観るしか出来ないと思っていました。事前に注意アナウンスで大声を出さないように言われましたが、立ったりするのは問題なしとの事。2階は映画館のような固定席で、席を空けてディスタンスを取る事もなく、満席のスシ詰め状態です。

ライブはいつものSE「molihta,majcho i molih」が無く唐突に始まりました。スロー、ミディアムテンポの曲が4曲続き、目が悪いので気づくのが遅れたのですがステージ前には薄いスクリーンのような幕が掛かっています。2Fの客席では誰も立つ事はなく、1曲終わる毎に拍手が起こります。まるでクラッシックのコンサートのようです。

ライブ中盤から終盤

5曲目が始まる前にSE「molihta,majcho i molih」が流れてきました。周りを見渡してもお決まりのお祈りポーズをしているのは僕を含めて数名しかいません。ここで掛かっていたスクリーンに雷雨のCGが映し出されて、それが終わると幕が横にはけて「霹靂」が始まりました。これで2階席も立つかなと思いましたが、誰も立たず。「霹靂」後にいつもの「ブラフマン始めます」のMCがあるかと思いましたがそれもありませんでした。何となく窮屈な居住まいに、正直これなら※1OAUの方がリラックスしいて楽しいと思ってしまいました。

その後バックスクリーンにbrahman の過去のライブ写真や寂れたライブハウス、漁師さんたちの映像が映し出されながらライブが進んで行きます。Zepp hanedaのキャパが相当あり、2階からだとステージまでの距離があるので出来ればカメラを入れてメンバーの表情や動きをバックスクリーンに写してもらえると臨場感があって良かったと思います。

最後にスクリーンが再度張られて(アンコールになるのかな?)「SLOW DANCE」が始まります。歌詞がスクリーンに映し出されてライブ最高潮の盛り上がりを迎えます。今回のライブでは最近の定番とも言えるTOSHI –LOWのMCも全くなくて、何か重い物を感じながら帰途につきました。

総評、コロナ禍のライブとは。

今回のbrahman のライブはコロナ禍で開催されたライブとして色々考えさせられるライブでした。今回のライブを紹介した記事では新境地を開いたとありましたが、僕はそう思いません。brahman 自体が暗中模索しており、出した答えが良かったのかを自問自答しているように感じました。

少し話は変わりますが、デスマッチ専門のプロレスラーである葛西純さんを追った「狂猿」というドキュメンタリー映画があります。その中で、緊急事態宣言明けの2020年6月10日に有観客にて試合を行うのですが、コロナ禍でお客さんが声援を上げないように気を遣わざるを得なかったこと、コロナのことを忘れさせることができなかったことについて負けたと語っています。

葛西さんの「Rollingstone」誌のインタビューを引用します。


―今、どんなお気持ちでリングに立っていますか。

葛西:やっぱり、歓声を上げて欲しいですよね。さっき話に出たように、自分らはプロなので。お客さんは安くないチケット代を払って日常にあるコロナを忘れるために、非日常を味わいに来ているんですけど、そんなお客さんに試合の時間だけでも日常を忘れさせて熱狂させてダメだとわかっていてもつい歓声を上げてしまうくらいの試合をするのが我々プロの仕事だし、現状それができてないというのは、自分たちの力不足だと思っています。とにかく、試合の間だけでも日常を忘れさせて歓声を上げさせたい。今はそれだけを考えています

brahman のライブはある意味デスマッチだと思います。同じ演者として葛西さんと同じ悔しさをbrahman も感じているのではないでしょうか。静と動で言えば、静はOAUで体現しておりbrahman では激しい動を突き進めばよかったはずです。それが出来ない現状に一番納得していないのbrahman自身ではないのか、だから騒げないライブでこそやりそうなMCが一切無かったのはその現れではないのかと妄想しています。

今回のライブを見て今後のロックバンドのライブはどうあるべきを考察してみました。プロレスで思い出したのですが、昔の全日本プロレスでは試合が盛り上がってくると観客が足を踏み鳴らして応えるというのがありました。これなんかは声の出せない現状のライブで、盛り上がる気持ちを表すのに良い方法だと思います。配信ライブも今後のライブの形式では重要になってきます。以前ニューロティカのyoutube配信ライブがすごく臨場感があって楽しめました。zoomとかの双方向配信技術を使えばより臨場感のあるライブが出来るのではないでしょうか。今回のライブでは、客席が埋まっており立ったり、手を上げたり、拍手をするのが周りを気にして出来ませんでした。であればチケット代が高くなっても観客を減らしてディスタンスを確保した上でのライブの方が盛り上がると思います。

いずれにせよ、早く通常のライブが開催される事を祈ってやみません。しかしコロナウィルスに限らず今後も現状のライブ形態が維持できない状況は出てくるでしょう。「祭り」と同様な非日常を求める根源的な欲求がテクノロジーの発達で完全に解消できるとは思えません。商業ベースでは難しいですが、演る側も観る側もリスクを背負ったデスマッチライブがアンダーグランドで出てくるかもしれないと思ったbrahman のライブでした。

※1 OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND brahman メンバーが参加しているアコースティックバンド

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